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    Q 水素脆性(ぜいせい)とは?

    A 鋼材中に水素が侵入することにより、鋼材が脆く(もろく)なること

    脆性とは、粘らずに、もろくすぐに壊れること【ぜいぜいいってすぐに壊れる】。反対は靭性(じんせい)で、粘り強く変形して、なかなか壊れないこと【人生は粘り強く!】。パキっと割れるせんべいは脆性、グネーっと曲がってなかなか割れないまんじゅうは靭性です。

    水素は最も小さい原子で、鋼に侵入しやすく、侵入すると集まって鉄の金属結晶に空洞を形成します。鉄原子どうしの結びつきをじゃまするわけです。そのため靭性と強度が低下し、金属結晶が変形して粘れずに、すぐに壊れるようになってしまいます。それを水素脆性、水素脆化、水素もろさと呼びます。溶接後に時間が経過し、水素が拡散、集積して割れが発生する溶接遅れ割れが発生することもあります。水素脆性は溶接、腐食、電気メッキなどによる水素吸収が原因となります。溶接で水素脆化を防ぐには、低水素系の溶接材料を使う、温度管理をしっかり行う、水蒸気を避けるなどの対策が必要です。

     

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