• 建築と不動産のスキルアップを応援します!

    Q 溶接でひずみが出るのは?

    A 鋼が液体から個体、高温から低温に変化する際に収縮するためです。

    鋼は温度が上がると膨張し、固体から液体に状態変化するとさらに膨張します。固体では分子がおとなしく整列していたのが、液体では動き回ります。熱や状態変化は、分子運動と対応しています。水は例外的に、固体の氷になると分子配列の中に空洞が多くなり、膨張します。冬に給水管の水が氷ると破裂するのは、そのためです。

    溶接は2000℃前後の熱で鋼を溶かしますが、その時点でだいぶ膨張しています。溶接から離れた周囲の鋼は膨張せずにそのままなので、溶着部が冷えるとそこだけ収縮して、周囲を引っ張り、ひずみが発生します。入熱が過大であったり板が薄いと、ひずみが出やすくなります。対策としては、溶接スピードを上げる、熱を逃がす、治具でしっかりと留めるなどがあります。ひずんだ場合はバーナーで温めたり放水して冷やしたりして、曲がり、ねじれを矯正します。ひずみの矯正は、熟練が必要です。

    RC造、S造の少し進んだ内容はこの本で

    構造の入り口はこの本で

    構造の基本はこの本で

    学校で構造力学に悩んでいる人はこの本で


    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です