Q 仮ボルトの締付け本数は?
A 高力ボルト継手ではボルト1群に対して1/3程度かつ2本以上、混用継手と併用継手ではボルト1群に対して1/2程度かつ2本以上
建方ではとりあえず仮ボルトで継手を1時的に留め、その後に柱梁の角度調整(縦入れ直し)をします。継手が回ってしまわないためには、仮ボルトは1群に対して最低2本は必要です。さらに高力ボルト継手ではボルト1群に対して1/3程度、混用・併用継手ではボルト1群に対して1/2程度とされています(JASS6)。仮ボルトは中ボルト(普通ボルト)などを用います。仮ボルトに本締め用の高力ボルトを使うと、建入れ直しの際に継手が動き、高力ボルトが痛んでしまいます。
・混用継手とは、たとえばフランジを溶接接合、ウェブを高力ボルト摩擦接合のように、ひとつの接合部で2種以上の接合方法を用いる継手。併用継手とは、たとえばウェブにおける高力ボルト摩擦接合のスプライスプレート周囲を溶接するなど、ひとつの接合面部分に2種以上の接合方法を用いる継手。フランジとウェブが別々なのが混用、ウェブの接合部が2種なのが併用です。
・仮ボルトの1群は、高力ボルト締付け順を考える際の1群とは違うので、注意してください。